検索・一覧に戻る

シラバス詳細 Detail

倫理学
ナンバリング
HN12104
教養分野
対象学科・専攻
看護学科
必修
配当年次
2
単位
1
時間
30
授業形態
講義と演習
川元 克秀
前期
曜日・時限
Aクラス:火曜日2限  Bクラス:火曜日1限
倫理学は、人間の道徳規範と善の問題を研究対象とする。「いかにいきるべきか」を根源から問う。本科目では、「他者」に対して「援助行為」をとる看護専門職として、何が「善」でるあるかなど、人間の価値観がどのように形成されていくのかその基本的な考え方を理解する。
①仁愛の精神
②人についての幅広い知識
③国際的視野
④医療支援の必要性の理解と実践
⑤協調性とコミュニケーション能力
以下、3つの能力の獲得を、本科目の学修目標とします。
1) バーナード組織論に於ける「個人人格」と「組織人格」の観点から、自己が設計する看護実践を、説明できるようになること。
2) 優生思想と環境への適応の観点から、命令の実行者としての看護師の位置付けを、論じることができるようになること。3) 現代的な正義の多様性とパターナリズムの関連から、医療の権力性と看護行為の暴力性を、説明できるようになること。
本科目の授業方法では、自己の看護実践をイノベイティブに「探求する力」と、多様な立場の人と「協働する力」の、受講生の態度深化を重視し、以下の階層過程を繰り返す学習方法を用います。
1)事前ペアワーク:提示する論点から二人一組で、相手の言葉を鏡として自己の倫理観・道徳観の源泉を見つめます。
2)板書による学術知識の解説:その回の学習に関連した倫理学の学術知識を、キーワードを中心に解説します。
3)視聴覚メディア(DVD)による題材の提供:題材に含まれた現実を、心痛から逃げず丁寧にじっくりと心で味わいます。
4)リフレクションペアワーク:題材について学術的観点から二人一組で、自己の常識としている価値を発見します。
5)授業後のリフレクション(振り返り)言語化作業(小レポート作成):当回の学習内容について、提示された論点から各自振り返り、気付きの定着を図ります。
なお、授業内容に関する学生の方々への総合的なフィードバックは、定期テスト時の冒頭にて疑問点への解説として行います。
PBL(問題解決型学習)
反転授業
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他
本科目は毎回、ディープ・アクティブラーニングの一手法としての「ペアワーク」と「リフレクション」を組み合わせ、前述の階層学習を繰り返す「主体的学び」に取り組みます。
種別
割合
評価基準・その他備考
定期試験
25%
「学修目標」に提示した3つの観点について、説明と自己分析を求める小論文試験を、定期試験として実施します。(25点/回 × 1回 = 25点)
実技試験
レポート
75%
授業ごとに毎回提出を求める「小レポート」は、授業後のリフレクションによる学びの言語化作業として、「授業回毎のテーマに沿った論点から、自己の倫理観の源泉を見つめることが出来ているかどうか」により、評価します。(5点/回 × 15回 = 75点)
小テスト
その他
自由記載
前期末テスト期間中に実施;最終回講義日の翌週火曜日の1限(A組)と、2限(B組)、を予定(クラス別に試験を実施します)。
振り返り小レポートに於いて多くの学生の方が共通して着目した観点について、毎授業回の冒頭及び、定期試験開始前の冒頭に、詳細な解説を行います。
テキストは使用しません(必携図書はありません)。参考書として以下を各回の学習内容に合せ随時、紹介予定です。
参考書 : 児玉聡(著)『功利主義入門;はじめての倫理学』筑摩書房 2012 ISBN-10:4480066713
参考書 : 大庭健(著)『善と悪;倫理学への招待』 岩波書店 2006 ISBN-10:4004310393
参考書 : 馬渕浩二(著)『貧困の倫理学』 平凡社 2015 ISBN-10:4582857701
なし
前期火曜日の12:20~12:50(昼休み時間帯)に、非常勤講師控室へいらしてください。
なお、授業終了直後にも10分間、質問受付時間を設けます。
A・B組に分かれての学習となりますので、講義の日時に注意してください。
Aクラスは前期・火曜・1限(全15回講義+期末テスト)、Bクラスは前期・火曜・2限(全15回講義+期末テスト)、です。
必ず指定のクラスで受講してください。他のクラスでの受講は認められません。
予習
次回の学習内容に関連したキーワードを、毎授業回の最後に提示するので、図書館やネット等でそれらを調べ、自己の立脚する価値を確かめてくること(60分)
復習
その授業回で提示した題材を提供した論点から振り返り、自己の倫理観の源泉を言語化する作業に取り組むこと。尚、この結果は、毎回「題材振り返り小レポート」として、次回授業回の冒頭に回収する(120分)

授業計画

授業内容
担当教員
1
「倫理学とは?」:本科目の目的と学習方法を説明し、倫理学の知識体系の構成を概説した上で、次回の学習に向けた課題の提示を行う。
川元
2
「他者を慈しむ想いと自分」:幼少期に発病する経験の本質から学び得るものとは?(小児病棟における子ども同士のかかわりあいを通し、他者を慈しむ想いの源泉を探る)
川元
3
「自分は大人になって優しくなったのか?」:性善説の立場と援助行為の関係とは?(他者への慈しみを先天的なものと後天的なものに分離する意味と、人間の「社会化」について学習する)
川元
4
「優生思想とは?」:自らに内在化された優生思想を見つめる(ハンセン病患者に対する看護実践の過去から、その時代の文化・気運・常識・価値観に流される専門職の有り様を学習する)
川元
5
「優生思想と自分」:ハンセン病患者への断種手術を担ってきた看護専門職の過去とは?(遺伝的に優れた形質のみを引き継ぎ劣った形質を排除しようとする発想の医療的限界を学習する)
川元
6
「エヴィデンスに基づいた看護と専門職の倫理」:皆が分かっていても止められない慣習はなぜ存在するのか?(医学的根拠に基づくことを絶対視する罠を、患者の想いの立場から学習する)
川元
7
「幼児虐待・児童虐待と医療行為」:家庭に於ける子どもへの虐待に医療・看護はどのように介入・援助可能なのか?(小児医療センターの虐待外来での取り組みを例に学習する)
川元
8
「児童虐待加害者(保護者)の想いと看護実践」:看護者の常識による思考停止とは?(被害者・子ども側から虐待を見つめることを越え再構成家族に於ける虐待状況の促進要因を学ぶ)
川元
9
「ボランタリィな他者への支援と現代医療と自分」:現代の最先端医療が市民の他者へのボランタリィな慈しみの想いの上に成立している側面を学ぶ(「骨髄バンク」設立への取り組みを例に学習する)
川元
10
「いのちのコストパフォーマンスとは?」:看護実践を専門職としてのみ捉えるのではなく、そのベースとしての人間性で捉える方法を学ぶ(「当事者意識」と「親密性に頼った判断」とは?)
川元
11
「貧困と医療と自分」:大阪釜ヶ崎地域の児童労働の現実を題材に、医療者としての自分自身について、「お金持ちの健康を守る仕事をしたいのか?」という観点を学ぶ
川元
12
「営利団体としての『病院』という組織と自分の看護実践」:患者本人にとってプラスになる看護実践が、患者の周囲に居る家族にとってマイナスの結果をもたらしかねない点を、実践の立脚価値の観点から学ぶ
川元
13
「看護師としての『志』と、職業人としての自分」:先人たちはどのような『志』のもと、先駆的医療に取り組んできたのか?(新生児医療のさきがけとしての「パルモア病院」での看護を例に)
川元
14
「感情労働としての看護と自らが働く目的」:看護の仕事のやり甲斐を、かつて乳児に向けられてきた先天性生活力薄弱という観点から学ぶ(看護師を目指す理由の倫理・道徳的意義とは?)
川元
15
学習のまとめ:「制度・システムの実行者としての自分」;看護実践に於いて自らが、制度やシステムにより命じられた事柄の「実行者」となる意味と責任について、本来「いのちを守る立場」である看護師が陥りかねない局面とは何か?
川元



検索・一覧に戻る