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2024年度 シラバス詳細 Detail

理学療法学研究法
ナンバリング
HR33203
専門科目
理学療法学専攻
必修
単位
1
時間
30
小島 基永
後期
演習
A組 木曜日2限、B組 木曜日3限
配当年次
3
研究とは何か、研究へのアプローチと進め方はどのように行うか、研究成果はどのようにまとめるかなど卒業研究に結びつくような理学療法の研究法について演習を中心に学習する。内容は、問題関心、研究課題設定の方法、先行研究の調査、統計的データの活用方法及び、研究倫理、利益相反などについて学修する。
①人についての幅広い知識と理解を持ち、生命を尊ぶことができる。
②人を全人的に捉え、優しく寄り添うことができる。
③多様な社会を理解し、理学療法士として保健医療福祉活動に貢献することができる。
④地域の保健医療福祉の現状を知り、理学療法士の視点で課題を見出すことで支援の必要性を理解し、取り組むことができる。
⑤理学療法士として社会に貢献できる協調性とコミュニケーション能力がある。
⑥理学療法士として社会に貢献するために生涯にわたり学修し自己研鑽することができる。
①理学療法研究の意義・必要性を説明できる。
②研究テーマの設定から研究の実際、研究発表、論文の書き方など、研究に関する一連の流れを説明できる。
③文献(和文・英文)の検索、収集、要約ができる。
④データの統計学的処理と解釈ができる。
⑤模擬的な研究計画書が作成できる。
理学療法分野の研究に関する講義ならびに演習
PBL
(問題解決型学習)
反転授業
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他
授業で学修した内容に基づく演習課題を毎回、提出、翌週に振り返り。
定期試験50%、授業内演習課題30%、総合的な課題(模擬的な研究計画書)20%
発展レベル
標準レベルまでの知識等に基づいて、助言や指導のもとに研究計画書を作成できる。
研究計画書起草、コンシールメント、ブラインディング、PROBE法、欠損値の取り扱い、インパクトファクター、検索結果の見極め、研究デザイン毎の質を評価する指標(声明)、記述的研究(質的研究)、インタビュー法、研究倫理審査書類作成(計画書、同意文書等)、動物実験における3Rs原則、研究の限界(含、適格条件、除外条件、ノンレスポンス)、対象者数が不十分な場合の考え方、級内相関係数の解釈、1標本及び2標本データの検討(含、95%信頼区間、効果量の解釈)、1標本及び2標本データのノンパラメトリック検定、相関(パラメトリック)の検討(含、95%信頼区間、効果量の解釈)、相関のノンパラメトリック検定、χ2独立性の検定(含、Rにて期待度数5未満が20%以上はイェーツあるいはフィッシャーの補正、連関係数、調整済み残差)、3標本以上の差の検定や相関、口述発表のコツ(含、CRFの原則、PREP法)、ポスター発表と口述発表の特徴、その他の不正行為(二重投稿,サラミ論文,不適正なオーサーシップなど)、捕食学術誌
【総合的な課題】
模擬的な研究計画書の作成
標準レベル






基礎レベルの知識に基づいて、助言や指導のもとに原著論文を精読し、その内容を報告できる。
FINER、PICO具体化、RCT説明、検索用キーワード選択、バイアス、基準関連・構成概念妥当性、記述的研究(量的研究)、質問紙作成と実施の要点、研究の区分(介入・観察、侵襲の有無)、データ採取の手順とコツ(含、効果量、第Ⅰ種の過誤、第Ⅱ種の過誤、対象者数、信頼性)、1標本・2標本データ、データ測定の信頼性及び級内相関係数、1標本及び2標本データ(パラメトリック)の統計ソフトウェアでの検討、相関(パラメトリック)の統計ソフトウェアでの検討と留意点(散布図、切断や階層性のあるデータの確認)、統計ソフトウェアでのχ2独立性の検定、感度・特異度、陽性尤度比・陰性尤度比、多変量解析の概要、研究報告における資料作成及び注意点、IMRADで記載すべき内容、特定研究不正行為(ねつ造,改ざん,盗用)、倫理的配慮及び利益相反の記述方法
【演習】
PICO具体化、用語の定義・操作的定義、ランダム割り付け、研究デザインで分類、データベース検索、バイアスの抽出、混合研究法を用いた論文解読、“ヘルシンキ宣言”及び“人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針”解読、対象者抽出及びデータの信頼性を高める工夫の考察、検者内信頼性と検者間信頼性の検討、1標本及び2標本データ(パラメトリック)の検討、相関のパラメトリック検定、χ2独立性の検定(含、期待度数、調整済み残差、連関係数)、パラグラフライティングによる検査、研究不正事例の検討
基礎レベル
理学療法分野での研究に必要な術語と、記述統計や感度・特異度をはじめとする基本的な医療統計の手法を説明できる。
クリニカルクエスチョン、リサーチクエスチョン、PICO説明、パイロットスタディ、予備研究、研究デザイン、文献検索の目的、データベース使い分け、研究計画書の概要、疫学・調査研究の概要、標本抽出、包括的・特異的尺度、倫理審査の概要、研究者の責務(含、インフォームド・コンセント、代諾、インフォームド・アセント、個人情報の保護、利益相反)、対象者選択基準(含、母集団、調査対象集団、標本)、パイロットスタディ及び予備研究、データの尺度、データの表計算ソフトウェア入力及び留意点、統計ソフトウェア使用、データの分布と記述統計量(代表値、散布度)、正規性の確認、2標本(パラメトリック)での等分散性に応じた手法の選択、共分散・不偏分散の性質、名義尺度の相関(含、マクネマー検定)、リスク比・オッズ比の概要、研究報告におけるオーサーシップ、論文構成(IMRAD)、パラグラフライティング、引用と転載
期末試験期間に行う。
授業内演習課題については、翌週の講義時等で適宜実施する。
総合的な課題については成績で示すが、直接フィードバックを希望する者は研究室で対応する。
最新理学療法学講座・対馬栄輝 編著・医歯薬出版・ISBN 978-4-263-26735-6
標準理学療法学 理学療法研究法第3版・内山 靖・他編集・医学書院2013・ISBN 978-4-260-01547-9
1年後期科目 情報処理(応用)、3年次後期 統計学
なし
月曜日12時10分から12時40分 W416研究室
予習
各回の内容を、動画及びテキストで学修しておくこと。
各回の授業は、予習の内容に基づく演習を中心に進める(反転授業)。
これには、毎回45分程度の時間が必要である。
復習
各回の内容を復習し、各回の到達目標が達成できたか確認すること。
また第3回で提示する演習を積み重ね第14回の最終演習に備えること。
これには、毎回15分程度の時間が必要である。

授業計画

授業内容
担当教員
1
理学療法研究法概論:クリニカルクエスチョン、リサーチクエスチョン
小島
2
研究デザイン
小島
3
文献検索と活用:総合的な課題の提示
小島
4
研究計画:バイアス
小島
5
研究計画:疫学・調査研究、記述的研究(質的研究を中心に)
小島
6
研究倫理、研究計画書・同意書
小島
7
研究対象者、データ収集
小島
8
統計解析:解析環境整備、信頼性
小島
9
統計解析:記述統計量、データの尺度と分布、1標本(対応のある差)の検定
小島
10
統計解析:2標本の差の検定
小島
11
統計解析:相関
小島
12
統計解析:分割表、分散分析
小島
13
統計解説:多変量解析、 研究報告:学会発表、論文執筆
小島
14
研究報告:論文執筆、総合的な課題の仕上げ
小島
15
研究不正行為、引用・転載
小島



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