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2024年度 シラバス詳細 Detail

理学療法技術論E(循環器・代謝系)
ナンバリング
HR33216
専門科目
理学療法学専攻
必修
単位
2
時間
30
鈴木輝美
後期
講義
水曜日5限
配当年次
3
循環器・代謝系疾患の理学療法が行えるようになるため、必要な知識を身につけることを目的とする。具体的には、生活習慣病患者の増加とともに急増している狭心症や心筋梗塞を始めとする循環器系疾患、糖尿病などの代謝系疾患の理学療法について学ぶ。これらの疾患は、理学療法中に生命にかかわる場合もあり、正しい知識の習得が重要である。そのため、病態の理解、測定・検査法と評価法、目標設定と理学療法の治療計画、リスク管理、治療効果など、理学療法の基本原則と理学療法の流れを身につける。更に、患者が速やかに社会復帰できるような治療支援の方法について学習する。
①人についての幅広い知識と理解を持ち、生命を尊ぶことができる。
②人を全人的に捉え、優しく寄り添うことができる。
③多様な社会を理解し、理学療法士として保健医療福祉活動に貢献することができる。
④地域の保健医療福祉の現状を知り、理学療法士の視点で課題を見出すことで支援の必要性を理解し、取り組むことができる。
⑤理学療法士として社会に貢献できる協調性とコミュニケーション能力がある。
⑥理学療法士として社会に貢献するために生涯にわたり学修し自己研鑽することができる。
・糖尿病の病態を理解し疾患特有のリスク管理について説明できる。・糖尿病の運動療法について具体的に説明できる。
・運動耐容能について理解し、循環器疾患の理学療法を学ぶ理由が説明できる。・呼吸循環器系の障害はなぜ、酸素搬送系の障害としてまとめられるのか説明できる。・デイコンディショニングの悪循環について説明できる。・心筋梗塞の病態を心ポンプ、心筋虚血、不整脈の視点で理解し、リスクの層別化ができる。・心不全の病態を理解し、心不全患者のリスク管理が具体的に説明できる。・心電図所見から不整脈の診断ができる。・心臓リハビリテーションを具体的に説明できる。
・パワーポイントと配布印刷物を用いて講義を進める
・授業内で確認テストを授業内で行う(全8回)
PBL
(問題解決型学習)
反転授業
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他
授業内で周りの人達と対話をして、症例検討の理解を深めるようにする
授業内で行う小テスト40%、代謝・循環器の課題20%、定期試験40%
発展レベル
標準レベルまでの知識に基づいて、各種治療方法と病態を理解してリスク管理を考慮した理学療法を考えて説明できる、臨床で実施されている内容を理解し助言や指導のもとに説明できる
(糖尿病)高齢者の糖尿病、最近分かってきた合併症、低血糖に対する点鼻粉末剤位グルカゴン、最近分かってきた合併症、活動量増加の工夫(ウエラブル活用術)、運動の自己管理、症例提示における病態把握、評価、運動療法プログラムの立案
(循環器)近年の心不全の表記、心腎連関、心不全治療(外科的治療)、睡眠時無呼吸、心筋梗塞の症例提示で病態把握、評価、心臓リハビリテーションプログラムの立案
標準レベル






基礎レベルの知識に基づいて、糖尿病、循環器疾患の病態把握と疾患特有のリスクを列挙することができる。
基本的な理学療法を説明できる。不整脈を診断して記述する事ができる。
(糖尿病1型・2型糖尿病の違い、血糖コントロール指標、糖尿病の病態理解(インスリン分泌能・インスリン抵抗性)、低血糖、シックデイ、合併症について、細小血管障害の発症予防・進展抑制、糖尿病性神経障害、足病変、糖尿病性網膜症、糖尿病腎症、高齢者の糖尿病、運動療法の効果、運動の5つの基本、運動療法の効果判定、運動療法の実際、消費カロリー・摂取カロリーの計算
(循環器)冠動脈と支配領域、心臓カテーテル検査、冠動脈の狭窄度の表現、冠血流の評価、心ポンプ機能:収縮能と拡張能、冠危険因子、虚血性心疾患、ACS,狭心症と心筋梗塞の違い、心筋梗塞後の心筋マーカー、急性心筋梗塞の合併症、心筋梗塞発症後の重症度分類、心筋梗塞後の心電図波形の推移、心筋梗塞の心電図による部位診断、経皮的冠動脈形成術、壊死心筋の修復過程、病態把握:ポンプ、心筋虚血、不整脈、心不全の進展ステージ、心不全の分類、心不全の診断基準、心不全時の心ポンプ指標、心不全時の検査所見、心不全のゴール設定とリスクの層別化、運動耐容能と慢性心不全の予後、心不全の増悪因子、心不全の運動療法の禁忌、心不全のリスク管理の実際、心不全兆候、心不全の運動療法の中止基準、心不全のプログラム、虚血性心疾患のリスク抽出とリスクの層別化、心臓リハビリテーションの流れ、二次予防、入院期プログラム、プログラム進行基準、回復期プログラム、運動療法の効果、維持期の心臓リハビリテーション
(心電図)危険な不整脈について診断でき、運動を中止するかどうか分かる
基礎レベル
内部障害を理解するために必要な解剖・生理学を理解した上で糖尿病と循環器疾患を説明できる。
(糖尿病)代謝とは何か、糖代謝、脂質代謝、糖代謝に異常をきたすのが糖尿病であることを理解する。ホルモン、メタボリックシンドローム、運動の急性代謝効果を評価するための検査項目が列挙できる。
(循環器)酸素搬送系の障害をワッサーマンの三つの歯車で説明できる。運動と循環系の適応、運動耐容能の評価、運動負荷試験の中止基準、運動負荷試験が行えない場合体力について、肺循環・体循環、心臓の弁、ポンプとしての心臓、スターリングの法則
(心電図)刺激伝導系、心電図波形、心拍数が心電図から分かる
定期試験期間に行う
授業の中で行う練習問題や症例検討についてはその都度フィードバックを行う。またオフィースアワーでも随時行ってゆく。
内部障害理学療法学テキスト/南江堂 ISBN 978-4-524-24255-9
理学療法リスク管理マニュアル 第2版/三輪書店ISBN 978-4-89590-386-8
病気がみえる循環器疾患 MEDIC MEDIA ISBN 978-4-89632-213-2
心電図ドリル 三報社印刷株式会社 ISBN978-4-906714-14-8
内科学、解剖学、生理学
1年次および2年次の必修科目の単位修得
月曜日12:10~13:00 昼は必ず部屋におります。その他の日時において講義内容に関する質問がある場合、日程を調整しますので、事前に連絡をお願いします。 研究室W419
授業内で確認テストを行いますので、少し早めに来て復習をして下い。
予習
事前に教科書の該当範囲に目を通し、分からない用語や解剖・生理学は調べておくこと
毎回2時間程度の時間が必要である
復習
各回の内容を復習し、各回の到達目標が達成できたか確認すること。毎回2時間程度の時間が必要である。

授業計画

授業内容
担当教員
1
内部障害の理解、リハビリテーションにおけるリスク管理とは
鈴木
2
生活習慣病・肥満の問題と評価・メタボリック・シンドローム
鈴木
3
糖尿病の概要・評価・糖尿病の合併症
鈴木
4
糖尿病の治療・食事療法
鈴木
5
糖尿病の薬物療法・運動療法・症例検討
鈴木
6
心電図の診方
鈴木
7
不整脈 ① 練習問題を解き解説を行います
鈴木
8
不整脈 ② 練習問題を解き解説を行います
鈴木
9
酸素搬送系の障害・内部障害における運動が与える影響・運動と循環器系の適応・運動耐容能の評価
鈴木
10
循環器系の解剖と生理・循環器疾患と一般的な治療
鈴木
11
病態把握(心ポンプ・心筋虚血・不整脈)
鈴木
12
心不全の病態理解とリスク管理
鈴木
13
リスク抽出・リスクの層別化
鈴木
14
心臓リハビリテーション
鈴木
15
循環器疾患の症例検討
鈴木



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